なぜ矯正が必要か? Orthodontic

なぜ矯正が必要か?

写真:歯並びを鏡で確認する人

お口の問題で多くの方が抱えるのが、歯並びの乱れです。見た目が悪いとおしゃべりするときに口元が気になり、手で隠したり笑顔になれなかったりするとコンプレックスを抱いてしまいます。また、歯並びが悪いと噛み合わせに影響が出て歯が一生もたなくなったり、歯周ポケットに歯垢が溜まりやすくなって歯周病にかかりやすくなるなど、健康にも影響が及びます。
矯正歯科は、特殊な装置を装着していただき歯に力を加え、少しずつ理想的な位置へと動かす治療を行なう診療科です。長期にわたる治療ではありますが、コンプレックスが解消されると心理面のハードルが下がり、自然に笑顔がつくれるようになります。また、不正咬合や歯周病の予防にもつながり、食べ物もしっかり噛めるようになって健康状態が向上します。
歯並びの悪い状態にはさまざまなタイプがあります。患者さまの不正咬合の種類を見極めて、より適した治療計画を立てていきます。

年齢に応じた治療

写真:笑顔で談笑する中高生

矯正歯科は、どなたでも一律に同じような治療を行なうわけではありません。例えば、中高生と成人とでは、治療に使用する装置は同じだとしても、アプローチが異なってきます。中高生くらいの方はまだ骨格が成長している場合があり、新陳代謝も活発なので、歯がスムーズに動きやすい状態です。一方の成人は骨格の成長が完了しているため歯の動くスピードは劣りますが、その分治療計画は立てやすくなります。一般的な年齢に応じた治療の違いと詳細は[中学生・高校生の矯正治療][ 成人の矯正治療]ページをご覧ください。

矯正装置について

写真:透明で薄いマウスピース型矯正装置(インビザラインなど)

マウスピース型矯正装置
(インビザラインなど)

矯正歯科で一般的に使用される装置は金属製のマルチブラケット装置ですが、装着すると金属特有のギラつきがあり目立ってしまいます。そうした欠点を解消するのが、マウスピース型矯正装置(インビザライン)です。透明に近い色になり、しかも薄く加工されているので、装着しても口元が目立ちません。人の視線を気にせずに外出できます。さらに、この装置はご自身で取り外しができます。お食事や歯磨きのときに外すことにより快適に過ごせます。詳細は[マウスピース型矯正装置]ページをご覧ください。

矯正治療にともなう一般的なリスク・副作用

  • ・機能性や審美性を重視するため、公的健康保険対象外の自費診療となり、保険診療よりも高額になります。
  • ・最初は矯正装置による不快感、痛みなどがあります。数日から1~2週間で慣れることが多いです。
  • ・治療期間は症例により異なりますが、成人矯正や永久歯がすべて生えそろっている場合は、一般的に2年半~3年を要します。小児矯正においては、混合歯列期(乳歯と永久歯が混在する時期)に行なう第1期治療で1~1年半、永久歯がすべて生えそろったあとに行なう第2期治療で2年半~3年を要することがあります。
  • ・歯の動き方には個人差があるため、治療期間が予想より長期化することがあります。
  • ・装置や顎間ゴムの扱い方、定期的な通院など、矯正治療では患者さまのご協力がたいへん重要であり、それらが治療結果や治療期間に影響します。
  • ・治療中、固定式の装置がついている歯は磨きにくくなります。虫歯や歯周病のリスクが高まるので、丁寧な歯磨きや定期メンテナンスの受診が大切です。また、歯が動くことで見えなかった虫歯が見えるようになることもあります。
  • ・歯を動かすことにより歯根が吸収され、短くなることがあります。また、歯肉が痩せて下がることがあります。
  • ・ごくまれに、歯が骨と癒着していて歯が動かないことがあります。
  • ・ごくまれに、歯を動かすことで神経に障害を与え、神経が壊死することがあります。
  • ・治療中に金属などのアレルギー症状が出ることがあります。
  • ・治療中に、「顎関節で音が鳴る、顎が痛い、口をあけにくい」などの顎関節症状が出ることがあります。
  • ・問題が生じた場合、当初の治療計画を変更することがあります。
  • ・歯の形状の修正や、噛み合わせの微調整を行なうことがあります。
  • ・矯正装置を誤飲する可能性があります。
  • ・装置を外すときに、エナメル質に微小な亀裂が入る可能性や、補綴物(被せ物など)の一部が破損することがあります。
  • ・装置を外したあと、保定装置を指示どおりに使用しないと後戻りが生じる可能性が高くなります。
  • ・装置を外したあと、現在の噛み合わせに合わせて補綴物(被せ物など)の作製や虫歯治療などをやり直す可能性があります。
  • ・顎の成長発育により、歯並びや噛み合わせが変化する可能性があります。
  • ・治療後に、親知らずの影響で歯並びや噛み合わせが変化する可能性があります。
  • ・加齢や歯周病などにより、歯並びや噛み合わせが変化することがあります。
  • ・矯正治療は、一度始めると元の状態に戻すことが難しくなります。

マウスピース型矯正装置(インビザラインなど)を用いた治療にともなう一般的なリスク・副作用

  • ・機能性や審美性を重視するため、公的健康保険対象外の自費診療となり、保険診療よりも高額になります。
  • ・正しい装着方法で1日20時間以上使用しないと、目標とする治療結果を得られないことがあるため、きちんとした自己管理が必要になります。
  • ・ご自身で取り外せるため、紛失することがあります。
  • ・症状によっては、インビザラインで治療できないことがあります。
  • ・お口の中の状態によっては、治療計画どおりの結果が得られないことがあります。
  • ・装着したまま糖分の入った飲料をとると、虫歯を発症しやすくなります。
  • ・治療によって、まれに歯根吸収や歯肉退縮が起こることがあります。
  • ・治療途中で、部分的にワイヤーを使う治療への変更が必要になることがあります。
  • ・お口の状態によっては、インビザラインに加え、補助矯正装置が必要になることがあります。
  • ・治療完了後は後戻りを防ぐため、保定装置の装着が必要になります。
  • ・薬機法(医薬品医療機器等法)においてまだ承認されていない医療機器です。日本では完成物薬機法対象外の装置であり、医薬品副作用被害救済措置の対象外となることがあります。

薬機法において承認されていない医療機器「マウスピース型矯正装置(インビザライン)」について

当院でご提供している「インビザライン」は、薬機法(医薬品医療機器等法)においてまだ承認されていない医療機器となりますが、当院ではその有効性を認め、導入しています。

○未承認医療機器に該当

薬機法上の承認を得ていません(独立行政法人 医薬品医療機器総合機構ウェブサイトにて2023年4月28日最終確認)。

○入手経路等

インビザライン・ジャパン株式会社より入手しています。

○国内の承認医療機器等の有無

国内では、インビザラインと同様の性能を有した承認医療機器は存在しない可能性があります(独立行政法人 医薬品医療機器総合機構ウェブサイトにて2023年4月28日最終確認)。

○諸外国における安全性等にかかわる情報

情報が不足しているため、ここではインビザラインの諸外国における安全性等にかかわる情報は明示できません。今後重大なリスク・副作用が報告される可能性があります。

○医薬品副作用被害救済制度対象外

日本では完成物薬機法対象外の矯正装置であり、医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。

※当該未承認医薬品・医療機器を用いた治療の広告に対する注意事項の情報の正確性について、本ウェブサイトの関係者は一切責任を負いません。